学術研究ACADEMIC RESERACH

論文

プラネタリウム鑑賞時のリラクゼーション効果の検証

コニカミノルタ株式会社/首都大学東京/WINフロンティア株式会社/芝浦工業大学:第31回人間情報学会 オーラルセッション

本研究では,プラネタリム鑑賞によるストレスケアの可能性に着目し,20代~40代の働く女性20名を対象に,プラネタリウムプログラムを用いたリラクゼーション効果検証実験を行った.定量評価指標として,体表温度,心拍,心拍変動解析結果(交感神経活性度:LF/HF)を選定し,各対象者のプラネタリウム鑑賞前後の心身の変化を分析した.実験結果より,プラネタリウム鑑賞前と比較して,鑑賞後に体表温度の有意な上昇が見られたことから,プラネタリウム鑑賞によってリラクゼーション効果が高まる可能性が示唆された.また,交感神経活性度(LF/HF)の分析結果から,プラネタリウムプログラム内で投映されるコンテンツのうち,星空や自然の実写映像の投映場面でLH/HFが低くなる傾向が見られたことから,これらの場面を鑑賞しているときにリラックス効果が高まる可能性が考えられた.

今回の実験では,定量評価指標に加え,対象者の月経周期情報,プラネタリウム鑑賞前後の気持ちの変化をアンケート,気分プロフィール検査(POMS2:Profile of Mood States 2nd Edition)にて取得しており,月経周期によるリラクゼーション効果の変化や,定量評価指標との関係性を分析し,今後の検証に役立てる予定である.

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